こんにちは。
伊丹市、阪急伊丹駅すぐの歯医者、はまだ歯科クリニックです。
朝起きたときに顎の疲労を感じることはありませんか?
また、歯の詰め物や被せ物が取れやすいといった悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
これらの症状は、「歯ぎしり」や「食いしばり」が原因と考えられることがあります。
そこで、今回は「歯ぎしり」や「食いしばり」が発生する原因や対処方法について詳しく紹介したいと思います。
目次
歯ぎしりと食いしばりについて
「歯ぎしり」や「食いしばり」とは、上下の歯を強くこすり合わせたり、ぎゅっとかみ締めるなどの症状を持つことを指しています。
この習慣は無自覚に行われているため、本人は睡眠中など気づかないことも多いです。
寝ている間に「ギリギリ」と音をたてて歯を強くこすり合わせるため、一緒に眠っているご家族に注意された経験などございませんか?
通常、顎がリラックスした状態である場合、歯同士は接触していないことが一般的です。
「安静空隙(あんせいくうへき)」と呼ばれているこの現象では、通常、上下の歯の間におよそ2ミリほどのスペースがあるものの、個人によって異なります。
しかしながら、「歯ぎしり」や「食いしばり」の症状が見られる方々には、口周りの筋肉が絶えず緊張しており、このスペースが非常に限られているケースもあります。
頭痛や肩こり、腕のしびれなど、全身のさまざまな症状を引き起こすおそれもあるのです。
歯ぎしりと食いしばりの原因とは?
歯ぎしりと食いしばりの原因は以下の4つが挙げられます。
集中している時間が長時間に及ぶ
枕の大きさが合わない
歯並び
ストレス
ここでは「歯ぎしり」と「食いしばり」の原因について解説したいと思います。
集中している時間が長時間に及ぶ
多くの方々は、何かに熱中するが故に、お口を閉じて力を入れることがあります。
歯を食いしばることで、集中力が増し力を発揮しようとするからです。
運動や肉体労働に限らず、他のことに熱中している時でも、無意識のまま、歯を食いしばって集中力を高めることがあります。
歯を食いしばることは、一時的には集中力を高める効果があるかもしれませんが、長期的には歯や口腔に悪影響を及ぼす可能性があります。
食いしばりの主な原因は、精神的なストレスや噛みあわせの悪さなどがあげられます。
枕の大きさが合わない
高くて合わない枕を使用している人は、歯ぎしりが起こりやすいと言われています。
高い枕を使って寝ると、首の角度が変わり、うつむいた姿勢になりやすく、奥歯を噛みしめる様な状態になる可能性が高くなります。
寝る時には適切な姿勢を保つための枕を選ぶと良いでしょう。
また、浅い睡眠は歯ぎしりの原因の一つとされています。
良い睡眠をしっかりとり、睡眠の質を高めることは、歯の健康にも重要です。
歯並び
歯並びが悪いと上下の歯のかみ合わせが悪くなるため、歯ぎしりが起こりやすくなります。
歯をかみ合わせた際に、一部の歯が強く接触していたり、歯の詰め物や被せ物の高さが適切でなかったりすると、かみ合わせが不安定になると、歯ぎしりの原因になるかもしれません。
ストレス
歯ぎしりが起こってしまう理由は、強いストレスが原因の場合もあります。
ストレスの原因は、日常生活の様々な変化によるものが多いです。
睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをすることによって、心理的なストレスや不安を無意識のうちに解消していると仮定されています。
しかしながら、歯ぎしりが歯や顎関節に悪影響を及ぼす場合は、必ず改善する必要があります。
歯ぎしりと食いしばりの種類は?
歯ぎしりと食いしばりの種類には以下の3種類があります。
グラインディング
タッピング
クレンチング
ここでは上の3種類について紹介していきます。
グラインディング
グラインディングは、上下の歯を力強く噛み締め、左右にギリギリと強く歯をすり合わせる動きをいい、最も歯にダメージを与える歯ぎしりです。
ギリギリと強く歯をすり合わせることで音がするため、「歯ぎしり」という言葉を聞くと、多くの方が一般的にこのタイプをイメージされるかもしれません。
このタイプの歯ぎしりは、歯を左右に強く動かすため、歯がすり減ってしまいます。
ひどくなると、歯の表面にあるエナメル質が削れて、歯の摩耗が強い方もいらっしゃる場合、歯の内部にある象牙質が見えてしまうこともあります。
また、歯ぎしりによって歯の詰め物が外れたり、歯が割れたりすることも考えられます。
さらに、歯が横に揺らされると、歯をサポートしている骨にもダメージが及んでしまいます。
タッピング
タッピングは、上下の歯をカチカチと音を鳴らす行為です。
グラインディングやクレンチングと比べると、歯や顎に与えるダメージは比較的少ないです。
寝ている時だけでなく、日中にもこの習慣を持っている人もいます。
歯をカチカチと鳴らす音が聞こえるため、自身でも容易に認識できます。
クレンチング
クレンチングは、上下の歯を強くギューっとかみしめたり、食いしばったりする、行為のことをいいます。
夜寝ているときだけでなく、昼間でも発生することがあります。
強く噛み締めているため、歯がすり減る音はしないでしょう。
そのため、本人や周囲の人々もなかなか気づきにくい症状です。
さらに、かみしめている時間が長くなると、歯や歯茎、筋肉などに負担が増えることになります。
そのため、咬筋や側頭筋などの筋肉に痛みが生じたり、骨隆起が生じる可能性が高まることがあるかもしれません。
また、このタイプの方には歯が割れやすいという症状も見られます。
歯ぎしりと食いしばりが歯に及ぼす影響
歯ぎしりと食いしばりが歯に及ぼす影響には以下のようなものがあります。
歯が割れてしまう
歯の根っこ部分が割れる
詰め物が取れてしまう
歯周病が悪化する
上記の内容を具体的に解説していきます。
歯が割れてしまう
食いしばりによる強い力が持続すると、歯が破損するリスクがあります。
特に、食いしばりの状態によく見られるのがこの症状です。
また、詰め物を施した歯の高さにも注意が必要です。
これらの歯には、特に強いダメージが加わり、破損する可能性があります。
歯の根っこ部分が割れる
虫歯や歯周病の次に、歯を失う原因で最も多いのは歯根破折(歯の根が割れる)です。
特に、噛みしめをする方によく見られる症状です。
歯の根が割れてしまうと、歯を残すことが難しくなり、抜歯が必要になります。
詰め物が取れてしまう
歯ぎしりや食いしばりをする方々は、詰め物や被せ物の歯に非常に大きな負担がかかることになります。
長期間にわたって強い力が加わり続けると、詰め物や被せ物の歯は取れやすくなったり割れたりすることがあります。
歯周病が悪化する
歯周病は、プラーク(歯垢)の中にいる細菌によって、歯茎に炎症を引き起こします。
歯周病は進行すると、歯を支える顎の骨が溶け、最終的には歯が抜ける病気です。
歯周病の場合、歯を強くかみしめると、顎の骨に負担がかかり、骨の吸収が急激に進行します。
その結果、歯周病が悪化してしまいます。
まとめ
歯ぎしりは、浅い眠りのときに起こりやすいと言われています。
原因としては「飲酒」「カフェイン摂取」「喫煙」「ストレス」などがあげられます。
特に多いとされているのが、ストレスによるものです。
環境の変化や日々の疲れなどによってストレスがたまっている場合、その解消のために歯ぎしりをしてしまうと言われています。
現在では、完全に治す方法は存在しませんが、症状を和らげることは可能です。
「歯ぎしり」や「食いしばり」による、歯や身体へのダメージを減らすためにも、一度、歯科治療を受けられてはいかがでしょうか。
当院でもご相談を受付ております。
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