なぜ歯科も定期検診が大切なのか?

こんにちは。伊丹市、阪急伊丹駅すぐの歯医者、はまだ歯科クリニックです。

「どこも痛くないし、不具合を感じない」

こう思って、歯科の定期検診に行かなくていいと思っていませんか。

実はこれ、大きな勘違いなのです。

なぜ歯科の定期検診が重要なのか、お伝えしていきます。

歯科の定期検診が大切な理由


ほとんどの方は、歯が痛んだり歯ぐきから出血したりなどの異常がある場合に歯科医院を訪れます。

しかし、痛みや異常が感じられない場合は、歯医者に行くことはあまりありません。

しかしながら、自覚症状がなくても、歯や歯ぐきに異常が生じている可能性があります。

このような場合、自覚症状が現れた時点ですでに問題が進行しており、抜歯などの処置が必要になることも考えられます。

定期的な歯の検診では、自分では気づかない歯や歯ぐきの異常を歯科医師がチェックします。

もし異常が見つかっても、早期治療が可能なため、費用的な負担も少なく済むことがほとんどです。

定期検診は、3~6か月ごとに歯科医院で行われ、歯の健康を保つための検査や処置が行われます。

また、歯の健康は身体の健康にも大いに関わっています。

世界と日本の歯の残存率の違い


日本の80歳の方々の平均的な残存歯数は、わずか12本というデータがあります。

単純に計算すると、上下で6本ずつしか歯が残っていないことになります。

では、この状態で美味しい食事を楽しむことはできるのでしょうか?

一方、スウェーデンでは平均20本、アメリカでは17本の歯が残っているという統計があります!

この差は、欧米諸国と日本の「歯の定期検診」の受診率にあります!!

スウェーデンでは予防歯科が進んでおり、歯の定期検診の受診率は全国民の80%以上です。

他の欧米諸国でも70%程度の受診率を維持しています。

しかし、日本の受診率は10%未満なのです。

この事実からも、一生涯にわたってできるだけ多くの歯を残すためには、定期的な検診が体と同じくらい重要であると考えられます。

歯を失ってしまう3つの原因

定期検診でなぜ歯が残存する可能性が上がるのでしょうか。

それは早期発見できるからです。

歯を失ってしまう原因は

・歯周病
・虫歯
・歯の破折

です。

これらを早期に発見できるからこそ、歯の残存率が上がるのです。

歯周病

歯周病は、歯を支える骨や歯茎に炎症を引き起こし、徐々に骨が溶けて歯が揺れ、そして抜けてしまう病気です。

しかし、早期に発見・治療すれば、歯を残す可能性は充分にあります。

ただし、初期段階では自覚症状がほとんどありません。

多くの患者さんは、私たちが検査を行い指摘したときに初めて気づきます。

また、症状が現れる段階(歯が揺れる)になると、病気は通常進行しており、抜歯が避けられない場合も少なくありません。

虫歯

虫歯は、歯が溶ける病気です。

しかし、早期に発見すれば、大部分の場合は1回の処置で解決できます。

ただし、虫歯も歯周病と同様に初期段階ではほとんど症状がありません。

「何もしなくてもズキズキする!」と言う人もいるかもしれません。

実際にはその場合、歯の神経まで炎症が進行しています。

神経を取った歯は一般的に破折しやすくなり、歯の寿命が短くなる傾向があります。

歯の破損

これはさまざまな原因で起こります。

具体的には、噛み合わせや歯ぎしりなどの癖、または歯の神経を取っていることなどが挙げられます。

歯が割れた場合、割れ方によっては、どうしても歯を温存することができない場合もあります。

ただし、事前に噛み合わせや歯ぎしりなどの問題があることが分かっている場合は、夜間のマウスピースなどの対策を講じることで抜歯のリスクを減らすことができます。

歯科の定期検診を受けるメリット


歯科の定期検診が重要な理由は理解できたのではないかと思います。

では、歯科の定期検診を受けるメリットは何なのか。

ここではお伝えしたいと思います。

虫歯や歯周病の早期発見と予防

毎日の歯磨きだけでは落とせない汚れや細かい部分の磨き残しが、むし歯や歯周病の原因となります。

しかし、定期的に歯科医院でクリーニングを受けると、予防効果だけでなく、小さなむし歯や歯周病の兆候に気付くことができ、、早期治療ができるというメリットがあります。

全身の病気を予防できる

国内外の研究により、口内の病気と全身の病気の関連性が明らかになってきています。

特に歯周病は、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、アルツハイマー病、妊婦の早産や低体重児出産にも影響を与えることが報告されています。

歯の残存率を高めることができる

歯を失う原因の70%はむし歯と歯周病です。

先ほど述べたように、歯科予防先進国であるスウェーデンでは、80歳の時の残存歯本数は平均21本であり、一方の日本は12本です。

スウェーデンでは定期検診が義務化され、国民の約90%が受診しています。

その結果、定期検診の効果が数字に反映されています。

健康寿命を延ばすことができる

2017年に行われた東北大学の調査によると、自分の歯が多く残っている人ほど健康寿命が長いことが報告されています。

歯を失って咬みにくくなると、食べる物が偏り栄養バランスが乱れるだけでなく、免疫力や筋力の低下に加えて、認知機能にも悪影響を及ぼすことが明らかになっています。

さらに、寝たきりや要介護のリスクが高まる傾向も確認されています。

一生涯の医療費の負担を削減できる

どこも悪くないのに、歯の検診にお金と時間をかける気持ちになれない、という意見もよく聞かれます。

しかし、定期検診を継続することは、歯の健康だけでなく全身の病気予防にもつながるのです。

実際、ある調査では、年に2回以上の定期検診を受けている人は、高齢になるほど生涯の医療費負担が軽減されることが示されています。

65歳になると、平均よりも15万円も安くなるというデータもあります。

保険と同じ定期検診

歯科医院での定期検診は、保険に加入することと同様の効果があります。

定期的に保険料を支払うことで、重篤な病気やそれに伴う高額な医療費を軽減できます。

しかし、保険に入らずに病気になってしまうと、リスクが高まり治療費も増えることになります。

さらに、病気が進行すればするほど、クリニックへの通院期間も長くなってしまいます。

忙しくて定期検診に行く時間がないという方でも、年にわずか数回の受診で節約できるお金と時間を考えると、行く価値があると言えます。

まとめ:歯科医院で定期検診を受けよう


歯科医院で定期的に検診を受けることの重要性やメリットについてお伝えしてきました。

定期検診を受けることが、ゆくゆくは健康寿命を延ばすことにつながることが理解できたのではないかと思います。

定期的に歯科医院で検診を受け、いつまでも健康で過ごせるようにしましょう。

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